数年前に母から、面白いから読んでごらんと貰い受け、積読していた『検察側の罪人』(雫井脩介著)を読了しました。
雫井脩介さんの本は昔から好きで、特に『火の粉』とか『クローズドノート』は複数回読むくらい面白かったのですが、『検察側の罪人』は中々手に取れないでいました。
歴史とか国の機関とか、堅くて救いが無い系の話があまり好きではないのです。
でもこのまま積読していては断捨離も進まないので、手に取ることにしました。
結論、とても面白いので是非読んでみてください。
前半までは、やはり好きなテーマじゃないなぁと思いながら読んでいたのですが、後半は一気に読みました。
今日も仕事なのに、昨夜寝たのは3時過ぎです。
眠いはずなのに、脳が興奮しているせいか、仕事には一切影響は出ませんでした。
タイトルからも想像がつくように、とても重たいテーマです。
そして、正解はありません。
人はそれぞれ千差万別の人生経験を持っていて、ゆえに心の奥行は想像以上に広いし、人柄なんかも言動なんかで計り知れるものではないってことを改めて感じました。
そしてそんな人々がひしめき合っている世界では、何が正しいことなのか、そもそも正しいことなんてあるのかすら曖昧で、慎重に吟味して選択したところで、何かしらの歪みが残るものなのだろうと思いました。
文庫本は上下巻になっているのですね。
やはり小説は良いですね。最近は専ら実用本ばかり手にしていましたが、やはり小説も大事。
娯楽に止まらず、人生を豊かにしてくれると思います。